2025年も、残すところあとわずかとなりました。この一年を振り返ったとき、僕たちの心に浮かぶのはどのような言葉でしょうか。
人は放っておくと、自然と「ないもの」に目を向けてしまう生き物です。
- 時間がない
- お金がない
- 余裕がない
日常のふとした瞬間に、欠乏感が頭をもたげます。何かがうまくいかないとき、僕たちは無意識のうちに犯人探しを始めていないでしょうか。
- あの人のせいだ
- 環境が悪い
- 政治が悪い
- 景気が悪い
自分以外の何かのせいにし、「ないもの」を嘆くこと。それは一見、自分を守るための正当な反応のように思えるかもしれません。
しかし、厳しいことを言うようですが、これほど成功や幸福から僕たちを遠ざける行為はありません。
「ないもの」を数え続けている限り、心は永遠に満たされることがなく、乾いた器に水を注ぎ続けるような徒労感に支配されてしまうからです。
実体験から見えた、成功する人としない人の決定的な違い
僕は情報発信をしながら、投資やビジネスのセミナーを開催したり、多くの方々をサポートすることを仕事の一つとしています。
これまで何百人という方々とご縁をいただいてきました。
その中で、はっきりと見えてくるものがあります。
二つのタイプ
ビジネスの相談をしていても、こんな声が聞こえてきます。
- 時間がないんです
- 資金が足りなくて
- 周りが協力してくれない
- 今の環境が悪くて
一方で、こんな方もいらっしゃいます。
- 今あるリソースでできることから始めます
- この失敗から学べることがありました
- 協力してくれる人が一人でもいてくれて感謝です
- この環境だからこそ気づけたことがあります
- 準備することがわかったので準備してご連絡します
どちらが成功に近いか、もうお分かりですよね。
小さなことにも表れる「あるもの」への姿勢
もっと言えば、日常の小さな行動にも表れます。
セミナーを開催していると、連絡もなくドタキャンする方がいます。
一方で、やむを得ずキャンセルや遅刻をする場合でも、事前にきちんと連絡をくださる方もいます。
この違いは何でしょうか?
それは、「今ある関係性」「築いてきた信頼」「相手の時間」という「あるもの」を大切にできるかどうか、なのです。
連絡一つくれる方は、自分と相手との間に「あるもの」を認識しています。
その小さな誠意が、人間関係を育み、ビジネスを育み、結果的に成功を引き寄せていきます。
逆に、「あるもの」が見えていない方は、目の前の関係性すら大切にできません。
それでは、どんなチャンスが来ても、それを活かすことはできないでしょう。
成功は「あるもの」を見る目から始まる
何百人という方々と接してきて、確信を持って言えることがあります。
成功する人は、例外なく「あるもの」に感謝し、それを大切にする人です。
- 失敗すらも「学びという贈り物」として感謝に変える。
- 小さなご縁も「かけがえのない財産」として誠意を尽くす。
- 限られたリソースも「今できることの種」として最大限に活かす。
この姿勢が、人を引き寄せ、チャンスを引き寄せ、成功を引き寄せるのです。
あなたは、どちらの生き方を選びますか?
もちろん僕自身、そんなに偉そうなことを言えるほど大した人間ではありませんが、挑戦に失敗し失うことも多い生き方ですから、「あるもの」に目を向ける生き方を常に意識しています。
足元に広がる「奇跡」に気づく
一度、深呼吸をして、視点を180度変えてみてください。
「ないもの」ではなく、すでに手の中にある「あるもの」に目を向けてみるのです。
今、あなたはどこにいますか?
おそらく、雨風をしのげる屋根のある場所にいるはずです。
外がどれほど寒くても、あるいは暑くても、スイッチ一つで快適な温度が保たれる部屋に住んでいませんか。
喉が渇けば、蛇口をひねるだけで、清潔で安全な飲み水が溢れ出てきます。
これらは決して「当たり前」ではありません。
人類の歴史を見渡せば、あるいは世界に目を向ければ、これらがどれほどの奇跡であるかに気づくはずです。
特に日本に生まれた、あるいは日本で暮らしているということ。
それだけで僕たちは宝くじに当たったような幸運を手にしています。
- 夜道を一人で歩けるほどの治安の良さがあります。
- 誰もが一定水準以上の医療を受けられる制度があります。
- 世界最高水準の交通インフラが整っています。
- 店に並ぶ食品は安全で、世界中の美味しいものが手に入ります。
- 自由に学び、情報を得る機会が誰にでも開かれています。
もし明日、これら全てが失われたとしたらどうでしょう。
僕たちは途方に暮れ、今日という日の「退屈な日常」がいかに恵まれていたかを痛感するはずです。
「ある」を感じる心が、豊かさを創る
ここで皆様にどうしてもお伝えしたいことがあります。
それは、「お金があるから豊かになるのではない」という真実です。
どれほど大金を手にしても、「まだ足りない」「もっと欲しい」「失うのが怖い」と考えている人は、決して豊かではありません。
本当の豊かさとは、銀行口座の残高が決めるものではなく、今ここにある幸せに気づき、それを味わうことができる「感性」が決めるものです。
「あるもの」に目を向け、「ああ、ありがたいな」と感じられた瞬間、その人はすでに豊かになっています。
温かいご飯が食べられること、家族と笑い合えること、今日という一日を無事に過ごせたこと。
その一つひとつを数え上げ、感謝することで、心は満ち足りていきます。
「足るを知る者は富む」
—— 老子
2026年へ向けて
2025年の終わりにあたり、どうか「ないもの探し」をやめて、「あるもの探し」の名人になってください。
不平不満を数えるのではなく、感謝を数えてください。
世界は、僕たちがどう見るかによってその姿を変えます。
「ない」と思えば世界は欠乏し、「ある」と思えば世界は豊潤に輝き出します。
どちらの世界に住むかは、環境が決めるのではなく、あなた自身のマインドセットが決めるのです。
来る2026年が、あなたにとって「あるもの」の喜びに満ちた、真に豊かな一年となりますように。
2025年師走
Activationユーザーの皆様へ
最後に、このメッセージを受け取ってくださった皆様へ、心からの感謝をお伝えさせてください。
僕がこうして言葉を紡ぎ、発信し続けることができるのは、それを受け取ってくださる「あなた」という存在がそこに「ある」からです。
皆様が日々、この場所で学び、考え、行動してくださること。その熱量やつながりこそが、僕にとってのかけがえのない「あるもの」であり、最大の財産です。
僕たちは一人ではありません。お互いの存在があるからこそ、より強く、より豊かになれます。
2025年、共に歩んでくださり本当にありがとうございました。
皆様という素晴らしい存在に感謝しつつ、来る2026年が皆様にとって「あるもの」の喜びに満ちた一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
Activation主宰 ヒロ
コメント
コメント一覧 (2件)
今年も一年、お世話になりました。
発信していただく内容を読んでは、その都度自分に必要なメッセージを受け取らせていただきました。
ついつい「特別な何か」を求めてしまったり「大きいもの、多いもの」を求めては勝手に欠落感を作ってしまったり。
来年も当たり前のように享受しているありがたい事に、感謝の気持ちを持ち続けていきます。
ありがとうございました。
また来年も、どうぞよろしくお願いいたします。
豊かな気づきを与えてくださり、ありがとうございます
『お金が豊かさを決めるものではない』とお金を作る方法を教えていただく場所で、お聴きできるとは思っていませんでした。自分の在り方が整ってこそ、お金を豊かさとして、手に入れることができるのですね。
『あるものに目を向ける』が、当たり前になるように少しずつ練習していきます!ありがとうございました