第2話で、投資について理解していただけましたか?
再度、復習しましょう。
投資とは、資産そのものに価値があり、それが継続的にお金を生み出す仕組みを作ること
であることを理解していただけたと思います。
今回は投資が危険だと誤解される原因となっている「投機」についてのお話しです。
まずは結論からお伝えします。
投機とは?「りんごの値段の上下で儲けようとすること」
「今は安いから買って、高くなったら売ろう!」

今は安いから買って、高くなったら売ろう!
と価格差を利用して利益を狙う方法です。
うまくいけば大きく儲かりますが、価格が読めないため思い通りにいかないことも多いです。
投機とはこれ!
- 価格が上がると思って買ったのに下落してしまう
- りんごが腐る前に売り切れないと損失になる
- チャートに張り付いてストレスが溜まる
価格変動を予測して短期的な利益を狙うこと。当たれば大きいがリスクも高い
それをわかりやすく説明するために、まず、二人の人物を登場させます。
- ハルカさん
りんごの木を買って、育てている人(=投資家) - タケシさん
りんごの木は買わず、りんごの「値段」で儲けようとしている人(=投機家)
二人は同じ「りんご市場」にいます。 でも、やっていることはまったく違います。
タケシさんは何をしているのか?
タケシさんはこう考えました。



りんごの木を育てるのは時間がかかる。 でも、りんごの値段が上がるタイミングを予測して、 安く買って高く売れば、もっと早く儲けられるんじゃないか?
これが投機の発想です。
タケシさんの1週間を追ってみましょう
月曜日|チャンス到来!
タケシさんはこんな情報を手に入れました。



今年の夏は異常な猛暑になる予報が出た! 猛暑になればりんごの生産量が減る。生産量が減れば、りんごの値段が上がるはずだ!
タケシさんは興奮して、手持ちのお金50万円分でりんごを先に買い付けました。



値段が上がったら高く売って、差額で儲けよう!
50万円分のりんごを持ってますから、りんごの価格が1.5倍に値上がりすれば25万円の利益、2倍に値上がりすれば50万円の利益を一瞬で得ることができます。
水曜日|まだかな…
りんごの値段は、まだ動きません。 タケシさんはスマホで相場を1時間に何度もチェックしています
仕事中も、ご飯中も、寝る前も。



上がったか?まだか?なぜ動かない!!
50万円分も購入しているのでハラハラドキドキ・・・
仕事中にはトイレでこっそりと相場を確認し、家族とのご飯のときでもスマホが手放せません。
金曜日|!?
天気予報が変わりました。
「猛暑の予報が外れ、 今年は雨が多く、りんごは豊作の見込みと発表。」
りんごの値段は、逆に下がり始めました。
タケシさんの手持ちの50万円分のりんごは、今や40万円の価値しかありません。
マイナス10万円の評価損です。
ここで手放せば10万円の損失(損切)で済みますが、りんごの価格が元に戻れば損せずに済む可能性もあります。



売るか?でもまだ戻るかもしれない…
待つか?でもこのまま下がり続けたら…
このパニックと葛藤こそが、投機の日常です。
翌週月曜日|損切り
りんごの値段はさらに下がりました。
タケシさんのりんごの価値は35万円しかなくなり、この損失に耐えきれず15万円の損失を受け入れて、泣く泣く売却しました。
50万円が35万円になりました。
たった1週間で15万円が消え資産は35万円に。
毎日、ハラハラし続け精神的に疲弊し、結果的に予測が外れて15万円が消えました。


では、タケシさんが損した15万円はどこへ行ったのか?
ここが投機の本質を理解する、最も重要なポイントです。
タケシさんが損した15万円は、消えたわけではありません。
別の誰かの口座に入っています。
りんご相場という「土俵」で考えると——
タケシさん:-8万円
別の誰か :+8万円
→タケシさんと逆の予測をしていた人
合計:±ゼロ
これを「ゼロサムゲーム」といいます。
さらに手数料が発生したり、還元率が悪い場合は「マイナスサム」になるものもあります。
※実際の現物投資ではゼロサムにならないケースもありますが、短期的な取引の場合ゼロサムに近いケースになることもあります。今回はわかりやすく解説するためとご理解ください。
投機は「価値を生み出すゲーム」ではなく、 「すでにあるお金を奪い合うゲーム」です。
誰かが得をするためには、必ず誰かが損をしなければいけない。
りんごの木のように「木が育つことで全員が豊かになる」ということが、起きません。
たけしさんと同じような経験はありませんか?
おそらく日本で投資に挑戦してお金を無くし、
- 投資はギャンブルだ!
- お金がなくなるからやらない方がいい!
と思っている方の多くが、たけしさんと同じ経験をしている可能性があります。
つまり、投資だと思ってやっていたことが、極めて難しい投機だったというケースです。
⚠️世の中のゼロサム・マイナスサム案件


この一覧を見ると、「投資なんてギャンブルだ!」と言いたくなる気持ちがわかります。
タケシさんが戦っている相手は、どんな人たちか?
ここで、タケシさんが気づいていなかった現実をお伝えします。
りんご相場(FXや株式市場)で、タケシさんと同じ土俵に立っているのは——
- 専業トレーダー
毎日10時間チャートを見ている人 - 証券会社のプロ
最新のAIと専用システムを使っている人 - ヘッジファンド
何百人もの天才アナリストが働いている組織 - 高頻度取引AI
人間の反応速度の1000倍で売買するプログラム
投資初心者のタケシさんは、 この人たちと同じ土俵で戦っているのです。
これは、野球を始めたばかりの人が いきなりプロ野球選手と試合をするようなものです。


投資の世界ではパソコン、スマホ1つで素人もプロも同じ市場に参加できてしまいます。
短期的に利益を出すことはできるでしょうし、上手くいけば短期間で大きな利益を手にすることがでいます。
でもずっと勝ち続けることは難しいことは誰の目にも明らかでしょう。
投機が消耗する「3つのもの」
1️⃣ 時間を消耗する
タケシさん(投機家)の1日
- 起きたら相場チェック
- 仕事中も相場が気になる
- 昼休みも相場チェック
- 帰宅後もチャート分析
- 寝る前も相場チェック
- 夢でりんごの価格が出てくる…


投機は短期間で大きな利益を手にする可能性もありますが、基本的に自分で相場を分析しトレードするため、稼ぎ方としては労働収入です。
このイラストを見て「ドキッ!!」とした方もいるんじゃないですか?
2️⃣ お金を消耗する
投機には、毎回取引コスト(手数料・スプレッド)がかかります。
たとえばFXの場合、1回の取引で少しずつ手数料が引かれます。
取引が±ゼロで終わっても、手数料分はマイナスになるため、手数料分もプラスにならないと±ゼロにはなりません。
「ゼロサム」どころか、実は「マイナスサム」なのです。
3️⃣ 精神力を消耗する
これが最も見落とされがちな、最大のコストです。
「上がるか、下がるか」を毎日予測し続けるということは——
- 正解した時
→「次も当てなければ」というプレッシャー - 外れた時
→「なぜ読めなかったのか」という後悔と焦り
この繰り返しが、人間の判断力と精神力を少しずつ削っていきます。
実際に、FXや株のデイトレードで継続的に利益を出せている人は、 参加者全体の約1割未満と言われており、億を超える資産を作れるトレーダーは1%に満たないでしょう。
その一方で投資家のハルカさんの日常
- 毎月1回15分くらいの作業で積立投資(りんごの木に水をあげている)をしているだけ。
- 資産(りんごの木)が勝手にお金を生んでくれるので、仕事・家族・趣味に集中できる。
- りんごの価格が安くなっても高くなっても、資産(りんごの木)を成長させることに注力すれば良い。
- どう動くかわからないりんごの価格に右往左往しないので精神的にも楽。
投機が「悪い」わけではない。でも——
ここで大切なことをお伝えします。
投機が「悪いもの」というわけではありません。
- 相場の流動性を高める(市場に必要な存在)
→ 流動性が高いからいつでも売買ができる - 価格発見機能(適正価格を市場が決める仕組み)
- 高い専門知識と経験があれば、大きなリターンも可能
ただし、それはプロの世界の話です。
ハルカさんとタケシさん、20年後の結果
タケシさん
- 何千回もの取引を繰り返した。
- 勝った日もあった。負けた日もあった。
- でも20年間、毎日相場と戦い続けて消耗した。
- トータルでは手数料と損失が重なり、資産はほぼ変わらず。
→ 資産がほぼ変わらずならマシ。
→ ほとんどの人が損して終わる。 - 心身ともにくたくた。
ハルカさん
- 何もしていない。ただ木に水をあげただけ。
- でも20年で資産は何倍にも膨らんでいた。
- 資産を増やすために時間を使わなかった。
- その間、仕事も、家族との時間も、趣味も、全部楽しめた。
投機とは?
「価値を生み出すものを持つ」のではなく、「値段の動きを予測して、勝った場合にお金をもらうゲーム」です。
予測が当たれば得をする。外れれば損をする。
しかも相手はプロも混ざっています。
時間・お金・精神力をすべて注ぎ込んで戦い続けるゲームです。


ここまで読んでいただいてわかったかもしれませんが、投機の場合の利回りはあなた次第です。
自分自身のスキルや能力が投資対象なんです。
まとめ:投資か投機か



投資はギャンブルだ!
と言う人は、 このタケシさんの世界を見ていました。
確かに、タケシさんの世界はスリルがあって、刺激的で、一攫千金の夢があります。
でも、それは普通の人が長く続けられる世界ではありません。
金のなる木を育てるハルカさんになるか、相場と戦うタケシさんになるか
どちらが正しいかではなく——
あなたの人生で、「お金にどんな役割を果たしてほしいのか」です。
短期間で大きな利益を狙いたい
それなら投機で、短期間の価格変動を狙ってトレードを選択するしかありません。
なぜならりんごの木の成長を待たないといけないので、投資で一気にお金を増やすことはできないからです。
お金と時間の自由を手に入れて選択肢の多い豊かな人生にしたい
それなら「投資」ですね。
りんごの木を時間をかけて育てましょう。
すぐにお金持ちになることはできませんが、りんごの木が育った後はお金と時間の両方を手に入れた状態になるので、選択肢の多い豊かな人生を送ることができるでしょう。
毎日相場に縛られながら生きるより、 木が静かに育つのを信じながら、自分の人生を自由に生きる。
それが「投資」という選択の、本当の意味です。
次回予告
この第2話と第3話の話で、「投資が危険な存在」とされる理由を理解していただけたのではないでしょうか?
投資に対する誤解が解け前向きに考えらるようになっていただけたら嬉しいです。
次回の第4話では、「投資の物差しと投資で得られる2種類の利益」についてお伝えします。
投資にはほぼ負けない運用があるとお伝えしてきましたが、そのほぼ負けない運用と、投資で得られる2種類の利益についてわかりやすく解説します。
第3話を最後まで読んでいただきありがとうございました。
あなたのタイミングで下記ボタンをタップして第4話へ進んでくださいね。
第4話:投資の物差しと投資で得られる2種類の利益
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