トルコリラ大暴落は大丈夫なのか?原因と理由について解説

先日からトルコリラが暴落し、「あれ?大丈夫なの?」って思っている方もいらっしゃると思うので、その原因と対応について解説します。

目次

暴落の原因

まずトルコリラの暴落についてですが、トルコという国に問題があっての暴落ではありません。

今回の暴落は、日銀の円買い・ドル売りの為替介入が影響しています。

為替介入とは、行きすぎた通貨の偏りを是正するために実施されます。

皆さんもご存知の通り、ずっと円安ドル高が続いてきました。

直近は1ドル164円近くまで円安が進み騒がれていました。

原因としては、金利差や中東情勢などです。

①金利差

アメリカの金利約3.6%に対して、日本の金利は約1%です。アメリカの金利が高いのであれば、円を売ってドルが買われる流れは自然の流れでしょう。

皆さんもA銀行の金利が5%、B銀行の金利が2%だった場合、どちらの銀行にお金を預けるか考えてもらえたらわかると思います。

②中東情勢

日本の石油や天然ガスなどの一次エネルギー自給率は約16.4%で、原油の輸入先は中東地域に約90〜95%以上依存しています。

原油の輸入代金を支払うための円売り・ドル買いが進行しますが、これは原油はドルで買う市場慣行があるためで、石油元売りや商社が為替市場で円を売ってドルを買うためです。

中東情勢が悪化して原油価格が上昇すると、輸入金額が膨らみ、貿易収支の赤字が拡大します。

余談ですが、この原油はドルで買うという市場慣行は日本だけではなく、世界共通のことです。

「ペトロダラー」といって、この市場慣行はアメリカに莫大な利益を生み続けています。

当然、「ドルじゃなく自国通貨で買わせろ!!」と反発も起きていますが、そういう国は当然アメリカに叩き潰されています。

イラクのフセイン大統領、リビアのカダフィー大佐もこのペトロダラーに意義を唱えて自国通貨を主張した人たちです。

この巨大な利権を守るのにアメリカ必死なわけですね。

③有事のドル買い

戦争などが起こると人はできるだけ安全なところへお金を逃がすため、安全資産としてドルを購入します。

円安は良いことばかりじゃないから

以上の要因で円安がどんどん進行しているわけですが、この一方的な円安は日本経済に取って良いことばかりではありません。

皆さんは普段購入している食品や日用品や、電気・ガス・水道などのライフラインを維持するためにも多くの原油が使用されています。

例えば、牛や豚や鶏を育てたり、工場を稼働させるためにも、原油が使用されます。

原油価格が高騰するということは、生産コストが上がるということになり、企業は商品の価格を上げるしかありません。

そうなれば、消費者の生活を圧迫することになるでしょう。

こうした理由で一方的な円安を止めるために、円買い・ドル売りの為替介入を実行し、円安を抑止します。

ただ一時的な効果しかないのもリアルなところで、結局は市場の流れには逆らえず、元に戻ることがほとんどです。

自然な流れで円安が収まり、円高にシフトされるのであれば、それなりの理由が必要ですが、為替介入はいわばドーピングみたいなものです。

打ち続けることはできないので、自然の流れに戻るのは当たり前のことだといえるでしょう。

でもトルコリラは関係ないのでは?

円買い・ドル売りなら、なぜトルコリラまで暴落するのか

ここは少し複雑な話になるので、読んでも読まなくてもどちらでもいいですし、覚える必要は全くありません。

興味のある人だけ読んでください。

まずは基本的なところですが、為替市場の主役は米ドルだと理解してください。

そして、皆さんがスワップで取引している

  • トルコリラ/円(TRY/JPY)
  • メキシコペソ/円(MXN/JPY)
  • 南アフリカランド/円(ZAR/JPY)

をはじめ、

  • オーストラリアドル/円(AUD/JPY)
  • イギリスポンド/円(GBP/JPY)
  • ユーロ/円(EUR/JPY)

など、すべての「〇〇〇〇/円(〇〇〇〇/JPY)」を総称して「クロス円」といいます。

このクロス円は、円を売って直接リラやペソを買っているわけではないのです。

必ず米ドルを経由して価格が決定されているので計算式は以下の通りです。

TRY/JPY = USD/JPY ÷ USD/TRY
※本当に覚える必要なし笑

これでトルコリラ/円の価格は計算されます。

このため、円買い・ドル売りの為替介入が入ると、クロス円全般に影響が出るわけです。

直近クロス円のチャートをいくつか貼りますね。

USD/JPY(ドル/円)
EUR/JPY(ユーロ/円)
GBP/JPY(ポンド/円)
AUD/JPY(オーストラリアドル/円)

このようにトルコリラだけではなく、クロス円全体に影響が出ていて、全般的に暴落しています。

どうしたら良いのか?

長期運用における答えはシンプルです。

一過性の値動きにジタバタせず、安くなってくれてラッキーなので、追加購入して資産を積み上げ、同時に平均取得単価を下げる

というのがオススメです。

10年間以上運用を行う長期運用において、こういう事態はこの先も何度もあります。

そのときに、冷静に状況を判断して買い増しできるかどうかは、最終的な結果に大きな影響を与えます。

もちろん、皆さん一人一人がニュースを見て状況把握ができることが一番望ましいですが、僕の方で都度解説するので、わからなくても大丈夫です。

それより何度もいいますが、長期運用は続けた人の勝ちです。

どれだけ知識があっても続けた人には勝てません。

月曜日にやってほしいこと

今日明日は、土日なので購入することができませんが、月曜日に追加購入がオススメです。

入金は後日でOKなので、先に追加購入してみましょう

直近ですでに購入した方

買ったばかりですが、気にせず追加購入しましょう。

毎月積立している金額でOKです。

複利も乗せられる方は乗せていつも通り計算してください。

買ったばかりなのでスワップがそこまで乗ってない方は、追加入金額分だけでロット計算して購入しましょう。

余剰資金の準備がない方は、無理に買わなくてもOKです。

近々今月分購入予定の方

前倒しで追加購入しましょう。

理由

為替介入のドーピング効果で値下がりしている可能性があり、時間経過で実態価格に戻ることが予想されます。

つまり今だから買えるバーゲン価格である可能性が高いということです。

仮に価格が戻らなかったとしても、この価格で買うことに躊躇する理由はありません。

でも無理に買わなくてもいいですからね。

買える方のみ余剰資金の範囲で購入してください。

ちなみに普段は1万円の積立しているけど、今回は5000円だけ買おうでも大丈夫です。

まとめ

様々な要因によって、モノの価格は常に変動しており、これを「価格変動リスク」といいます。

この価格変動リスクは、0にすることはできません。

リスクは常にコントロールする意識が重要で、長期運用における価格変動リスクのコントロールは、ドルコスト平均法によってカバーされています。

価格が下がっても、追加で購入することで平均取得単価を下げることができます。

今後もこのような事態は何度も何度もあります。

でもその背景をきちんと整理して捉え、ピンチをチャンスに変える運用を継続していきましょう。

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